あなたの心は何色ですか?

目次
心の状態は3色
急にイライラしたり、無気力になってしまい、「感情がコントロールできない」と悩むことはありませんか? それは、あなたの性格や意志の弱さではなく、体の「自動操縦システム」である自律神経の反応かもしれません。
今回は、心の状態を「赤・青・緑」の3色でわかりやすく読み解く最新の心理アプローチをご紹介します。
アクセルとブレーキだけでは説明できない
これまで、自律神経は、「交感神経(アクセル)」と「副交感神経(ブレーキ)」の2つで説明されてきました。 しかし、この2分法では説明がつかないことがたくさんあります。
例えば、
なぜ、極度の恐怖を感じると、逃げたいのに固まって動けなくなるのか?
同じ状況でも、安心する人と過度に緊張する人がいるのはなぜか?
人と楽しく話していると、心がスッと落ち着くのはどうしてか?
これらの謎を説明するのが「ポリヴェーガル理論」という新しい考え方です。この理論では、自律神経は「2つ」ではなく「3つのシステム」で動いているとされています。
あなたの心は何色?
ポリヴェーガル理論を、日常生活で使いやすいように「3色」の言葉(ポリ語)に変換したものがこちらです。今の自分がどの状態にいるか、想像しながら読んでみてください。(詳しくは、吉⾥恒昭さんの『はじめての「最新メンタルヘルス」⼊⾨』をご覧ください。)
🔴 赤さん(交感神経):体を頑張らせる神経
「戦う・逃げる・頑張る」ための活動モードです。
薄い赤: やる気、集中力、適度な緊張感
濃い赤: 焦り、不安、イライラ。
濃い赤では「急がなきゃ!」「完璧にしなきゃ!」と自分を追い込み、パニックや怒りの爆発に繋がります。
🔵 青さん(背側迷走神経複合体):体を休ませる神経
エネルギーを温存し、体を休ませるための休息モードです。
薄い青: 眠気、省エネ、リラックス
濃い青: 無気力、憂うつ
濃い青では「もう無理」「一人になりたい」と感じ、極限状態では心がシャットダウンしてフリーズしてしまいます。
🟢 緑さん(腹側迷走神経複合体):体を安心させる神経
哺乳類が進化の過程で獲得した、つながるための安心・安全モードです。
状態: ほっとする、穏やか、感謝の気持ち。
「大丈夫」「なんとかなる」と思える状態です。人とのつながりや共感によって活性化します。
メンタルヘルスの土台は「緑の家」
大切なのは「赤や青がダメで、緑だけが正解」というわけではないということです。3色すべてが、生きていく上で必要な機能です。
重要なのはそのバランス。
緑さんを「基本の家」として、いつでも安心できる状態に帰ってこられるようにすることが、メンタルヘルスの土台になります。 緑(安心)の土台があれば、赤はパニックではなく「情熱」に、青はうつ状態ではなく心地よい「安らぎ」に変わります。
日常生活で「色」を観察してみよう

自分の心を整える第一歩は、「気づくこと」です。
「あ、今自分は赤が強くなって焦っているな」「青が濃くなってきたから、少し休もう」と、日々の出来事(刺激)に対して自分が何色で反応しているかを観察してみてください。
さて、今日のあなたの心は、何色ですか?
