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マインドフルネスの効果〜生活での瞑想の活かし方

目次

日々の生活での瞑想

瞑想を毎日の生活にどのように活かしたら良いのでしょう。
筆者は臨床心理士としてたくさんの人とカウンセリングを行なっています。
今回は心のケアという視点から瞑想の効果について書いてみます。

悩みが生じるとき

Aさん、女性、大学2年生(架空事例です)

バイトの先輩が苦手。自分なりに一生懸命仕事をしているがいろいろ言われてしまう。いつも「すみません」と謝っている。最近バイトにいくのがつらい。
先輩は最近入った後輩とよく話している。自分がどう思われているのか気になる。ある時、先輩が後輩と話していてこっちを見て笑った。ショックを受けた。きっと自分のことを仕事ができない人だと噂しているんだ。悲しかったがバイト中は平静を保った。家に帰って涙が出てきた。

悩みの性質

①ショックなこと
②心が動揺する
③心が落ち着く

悩みの始まりは何かショックなことを体験することからです。すると心が動揺します。悲しみ、怒り、悔しさ、嫉妬、寂しさなど様々な感情が現れます。それと同時にいろいろな思考が生まれます。疑問、不信、自己嫌悪、不安、諦めなど、頭の中で思考が膨らみます。

例えてみると、池に小石が落ちたような感じです。水面が波立ち波紋ができます。この状態が①ショックなことを体験し②心が動揺している時です。そして、しばらくすると波や波紋が落ち着くように心が落ち着いてきます。ショックなことを体験しても時間が経つと薄れてきます。

あなたはショックを何日くらいで回復しますか?多くの場合は2、3日や1Wも経てば落ち着いてくるのではないでしょうか。悩みとはそのうち自然と落ち着くものです。

しかし、悩みが長引く場合もあります。1ヶ月、3ヶ月、半年、1年経っても悩みが続いてしまうこともあります。

悩みが続くとき

悩みが続く時には以下のようなことが心の中で起きています。

①ショックなこと
②心が動揺する
③ショックなこと(再現)
④心が動揺する

①ショックなことを体験して②心が動揺するのは同じです。しかし、ここで③ショックなことを再現してしまいます。これは心の中で何度も何度も思い出すことです。思い出しては④心が動揺することを繰り返します。

例えば、パートナーから別れようと言われたとします。それはとてもショックな体験です。そして心の中は大波が起きています。悲しみのどん底になり、いろいろと思考が浮かびます。自分の何がいけなかったのだろう。あの時のあの行動がいけなかったのだろうか。怒りも感じます。自分だけではなく相手にも非はあったはずだ。自分だけが悪いわけではない。こんなことで別れるなんでひどい。でも悲しい。この状態は①と②の状態です。

③ではショックなことを再現します。パートナーとの思い出の場所に行くとか、もらった手紙やプレゼントを見返すなどはついやってしまうと思います。未練があるからですよね。さらにSNSでパートナーの日常を見ることもついついやってしまいます。相手は自分のことをどう思っているんだろう。もしかすると寂しくなっているのではないか。新しい出会いをしていないだろうか。いても経ってもいられなくなり動向をチェックします。そして、相手は自分のことをもはや考えていないことが薄々分かり、さらなるショックを受けます。心はさらに動揺します。

このようなことを繰り返すことで悩みは長引いてしまいます。

心が動揺している時

心が動揺している時は、実は無意識になっています。

①気づかないうちに考えている(無意識)
②気持ちが乱れている(無意識)
③↑に気づいた時が抜け出すチャンス(意識)

そして、気づかないうちに考えていて、気持ちが乱れていることに気づいた時が抜け出すチャンスです。気づくことは意識できるということです。

気づくことが瞑想の始まりです。瞑想とは気づくことです。つまり、無意識になっていたことを意識することです。

瞑想とは

瞑想とは気づき=意識を向けることです。

•外側の感覚に意識を向ける
•内側の感覚に意識を向ける
•今、目の前に何があるか
•「あの時のあのこと」は今、目の前にない

外側と内側の感覚に意識を向けてみます。今、目の前に何があるかを意識することです。すると、今、目の前には、あの時のあのことは存在しないことが分かります。

一つ一つ詳しくみてみましょう。

外側の感覚に意識を向ける

私たちは感覚器官を通して外界を知覚しています。外側の感覚に意識を向けてみましょう。

•目の前に見える風景・・・今、目を開けると何が見えますか?
•耳に聞こえる音や声・・・今、何が聞こえていますか?
•空気の温度、流れ・・・今、暑いですか?寒いですか?風を感じますか?湿気はありますか?
•香り・・・今、匂いはありますか?

外側の感覚に意識を向けることで、「あの時のあのこと」ではなく「今、ここ」を気づくことができます。

内側の感覚に意識を向ける

私たちは、内側の感覚にも意識を向けることができます。どのようなことに気づきますか?

•息が出たり入ったりしている・・・息が入ると体のどのあたりが膨らんだりへこんだりしますか?
•椅子や床に触れている場所・・・お尻や背中、足の裏はどんな感じがしますか?
•体の中・・・お腹は減っていますか?満腹ですか?胃や腸に動きはありますか?

内側に意識を向けることでも、今、ここで感じていることに気づくことができます。

今、目の前に何があるか

私たちはショックなことを再び思い出すことで悩みが続きます。しかし、今、目の前に何があるかに焦点を当てると、悩みから抜け出すことができます。

•何が見える?
•何が聞こえる?
•体の感覚は?
•「あの時のこと、先のこと」は今、存在しない

よく目を見開いてみてください。そこにあるのはなんでしょうか?
よく耳を澄ませてください。何が聞こえてきますか?
体はどんな感じですか?

そうすると分かってきます。今、目の前には「あの時のあのこと、先のこと」はありません。
ただ、目の前には「今、ここ」にある現実が存在しています。
この状態が悩みから出ている状態です。

生活に瞑想を入れる

瞑想を生活に付け加えることで悩みから抜け出すことができます。

①ショックなこと
②心が動揺する
③瞑想
④心が落ち着く

とてもシンプルな方法なので、ぜひ試してみてください。

まとめ

・悩みの性質・・・ショックなことがあって心が動揺してもそのうち心が落ち着いてきます。

・悩みが長引くとき・・・ショックなことがあり、心が動揺し、そこで落ち着かず、再びショックなことを思い出し、心の動揺が続きます。

・心が動揺しているとき・・・無意識に考え事をして、無意識に気持ちが乱れています。このことに気づくことが悩みから抜け出すきっかけです。

・瞑想・・・• 外側の感覚、内側の感覚に意識を向けます。そして、今、目の前に何があるかを自分に問います。すると分かることは「あの時のあのこと」は今、目の前にないということです。

・生活に瞑想を入れる・・・ショックなことが起きて心が動揺したら瞑想しましょう。そうすることで心を落ち着かせることができます。



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